夢見カタバミ

ぱるふぁん(twitter→@parfum_de_robe)が見た夢の内容を淡々と記録していきます。

飛べない話

石畳の道が、長く長く続いている。二車線分はありそうな幅の広い遊歩道だ。どうやら観光地であるらしく、旅行客と思しき人達が点在し、ざわざわと心地よい喧騒をつくりだしている。道の両側には木造のヨーロッパ風建築が綺麗に隙間なく並んでいる。ベランダや店先にはよく手入れされた花が咲き乱れている。前方を見ると一定間隔で横断幕のようなものがかけられており、カラフルなパステルカラーの文字で何かが書かれているが、はっきりとは見えない。

その道を、私は全速力で走っている。不思議と誰にもぶつからないし、誰も私を気にしていない。少し走っては、えいっと地面を強く蹴る。ふわっと体が浮き上がり、滑空するように十メートルほど低空飛行する。着地するとすぐにまた少し走り、スピードがついたところでまた地面を蹴る。楽しい訳でも苦しい訳でもなく、ただひたすら無の境地でそれを繰り返している。

 

しばらくして、だんだんと飛行距離が短くなっていることに気づく。もはや飛んでいるとは言えない距離、ただ跳んでいるだけだ。それでも私は、走って跳んでを繰り返している。

 

とうとう跳ぶことすらできなくなった。地面を強く蹴っているつもりでも、ちっとも体が上に持ち上がらない。それでも私は走っている。全速力で、走っている。走り続ければまた飛べると信じている。飛べなくなって本当は焦っている。それでも、ただひたすらに、走っている。

 

 

 

……という夢、実は昔から繰り返し何度も見ています。毎回同じ景色に状況で、たまに『これはデジャヴだ』と思ったりするのですが、夢だと気づいたことは無いです。

ところで、この街の景色は私のいつも見る夢の中でもダントツで鮮明かつリアルなんですよね。なのでこの街は世界のどこかに実在するのではないかと思っています。もし旅行先でこの景色に出会ったら確実に見分けられる自信があります。建物の見た目からしてドイツのどこかなのではないかと予想しているので、死ぬまでにいつかドイツには行って確かめなければいけないですね。

 

今日の話は、これでお終い。